●豊似川のヤマベ
2021/09/09
広尾町豊似川のフライフィッシングで5日、水面に浮かべたドライフライに水しぶきを上げてトラウトがアタック。清らかな流れの中でゲームフィッシングを満喫し、小型から19センチのヤマベ3匹、15センチ前後のイワナ5匹をキャッチ&リリースした。
午後4時半ごろ、上流域に入釣。ロッドは7フィート11インチ4番の往年の名品、オービスの「セブンイレブン」。ラインはDT4番のフローティングを使用した。リーダーは、前回釣行時にそのままリールに巻き込んであった9フィート4X(1号)を使用。「多少太いがこれで釣れるだろう」と不精してそのまま使うことにした。ドライフライは、クジャクの尾羽を胴体に巻いた大ぶりな10番のパラシュートフライを選んだ。
瀬から淵へと流れが変化する絶好のポイントにフライを投げ、流れに逆らわずにナチュラルドリフトを試みる。しかし太くて短いリーダーが流れに引きずられる影響で、フライも流れに同調せず、いわゆるドラッグが掛かった状態となり案の定、当たりはこなかった。
改めて痛感した
タックルセレクトの重要性
解禁直後なら魚が素直で多少不自然な動きでも出るのだろうが、夏も終わりに近付いた今時季はトラウトの警戒心も高いのだろう。そこでリーダーを12フィート6X(0.6号)にチェンジ。フライもワンサイズ小さな12番に落とす。浮力剤のフロータントをたっぷりと塗って同じポイントに投げると、思惑通りフライがナチュラルドリフト。細いリーダーで警戒心も薄れたのか、フライが淵の真ん中に差し掛かると「バシャッ」と水しぶきを上げて魚が食い付く。釣れたのは美しい魚体の16センチのヤマベだ。改めてタックルセレクトの重要性を深く感じさせてくれた1匹だった。
5時、周囲が薄暗くなり、水生昆虫のハッチ(羽化)が始まると同時にあちこちで魚のライズする水音が聞こてきた。またとないフライ向きの状況でこの後、小ぶりなイワナを連続でキャッチ。終了間際の5時半には19センチのヤマベも釣れ、満足のいく釣行になった。
(本紙・渋谷 賢利)